牛も豚も鳥も、お肉を美味しく焼くための最大の秘訣は「科学的なロジックに基づいた火入れを行うこと」です。
チキンステーキを焼く際、「皮をパリッとさせたいけれどそうすると肉がパサつく」「肉汁を残そうとすると皮がブヨブヨする」というジレンマに陥る方は多いはずです。
今回は、鶏もも肉のポテンシャルを100%引き出し、「皮はバリバリ、中は肉汁が溢れる」最高の一皿を作るためのポイントを全公開します!コツさえ覚えれば誰でも再現出来ますので、今週末は白ワインと一緒に最高のチキンステーキをいただきましょう!
【最重要】下処理と「乾燥」で皮バリの準備
まずは鶏もも肉のドリップをキッチンペーパーで拭き取り、掃除(余分な脂やスジの取り除き)をしましょう。
ここでしっかりと掃除をすることで、鶏もも肉の旨みをしっかりと味わうことが出来ます。掃除が終わったら塩を振ってバットに乗せて冷蔵庫で寝かせます。
今回は2枚同時に焼いたのですが、6時間程冷蔵庫で乾燥させました!


ラップをしないで乾燥をさせることがポイントです。
ビーフステーキ、ポークステーキの記事でも書いていますが、表面の水分を飛ばしておく(乾燥させておく)ことで、お肉にしっかりと焼き色をつける(メイラード反応を起こす)ことが出来ます。
特に鶏ももは皮が片面を覆っているため、皮の水分を如何に乾燥させられるかがポイントになります。

鶏ももの下処理〜冷蔵庫での乾燥については以下の記事に詳細を書いていますので必ず見てください!
記事にも書いていますが、冷蔵庫で乾燥させるときは必ず皮面を上にして乾燥させます。

【火入れの科学】「コールドスタート」と「重しで密着」
テフロンフライパンで油なしのコールドスタート
鶏ももを焼く際は、豚肉と同じく必ずコールドスタートです。フライパンも冷たい状態から始めます。
鉄フライパンは難易度が高い(鶏ももは特にくっつきやすい)のでテフロン加工のフライパンがおすすめです。
なおテフロン加工のフライパンの場合は油を引かずで大丈夫です。必ず皮面を下にしてください!
お好みでニンニクとハーブ(今回はフレッシュのタイム)を上に乗せてアルミホイルをふわっと被せたら、極弱火で放置します。
※写真は2枚で焼いてますが、1枚だけで焼いた方が温度管理がやりやすく美味しく焼けます。



重しは2〜3分!乗せっぱなしはNG
極弱火で放置して数分経つと、小さい音で「シューー」と音がし始めます。
この音が「ジューー」になってきたら皮から脂が出始めた合図です。このタイミングで重しをして皮をフライパンに密着させます!
料理用の重しをお持ちであればそちらを使ってもらえればと思いますが、要は重たいものであれば良いわけです。私はアルミホイルの上から鉄フライパンの上にお水を入れたケトルを乗せました。(水を入れたお鍋とかでも全然良いです。)
鶏肉は火が入ってくると皮が縮むので、重しでフライパンの底に密着をさせることでバリバリ皮の土台を作ります!

ここで注意して欲しいのが、重しをずっと乗せっぱなしにしないことです。
重しを乗せたままで放置すると肉汁も一緒に出てしまって身がパサパサになってしまいます。重しの重さにもよりますが大体2−3分、長くても5分ほどで十分です。
こんな感じで、にんにく、ハーブが身にメリ込んだ感じになります。
皮からいい感じに脂が出てますね。お肉触りたくなると思いますが、重しで皮がフライパンに密着したところなので絶対にお肉を触らない(場所を変えない)でくださいね!

アルミホイルをフワッと乗せ直すことで皮バリに
そして重しをどけたら、密着しているアルミホイルを剥がしてフワっと乗せ直します!
アルミホイルが密着したままだと逃げ場を失った上記がこもってしまい皮がブヨブヨになってしまうんですね。密着をせずに隙間を作ることで蒸気を逃しつつ、ホイルの反射熱でお肉側にも優しく火を入れていくイメージです。
火加減はずっと弱火です。早く仕上げたいときはちょっと火を強めても良いですが、弱火でじっくり火を入れたほうがしっとりと仕上がります。
中心温度68度超えがジューシーさの秘訣
もし温度計をお持ちであれば、中心の赤い部分の温度を測って見ましょう。
鶏ももは68度を超えるとコラーゲンが溶けてゼラチン化し始めて、プリッとしたジューシーな食感になります。
逆に65度以下で火入れを止めてしまうとゴムみたいにブニョブニョした食感になってしまいます。
53.6度なのでもうちょっと火を入れます。
写真には載っていませんが、アルミホイルをふわっと乗せて弱火で火入れをします。

弱火と思って油断していたら72度まで温度が上がっていました!このタイミングで一回裏返してお肉の方にも火を入れます。
皮が綺麗に伸びて平面になってますね!でもまだバリバリではないのでここからが勝負です!


※ちなみに、温度計がない場合は以下を目安にしてください!以下の状態になったら一度ひっくり返しましょう。
音が一番わかりやすいと思います!
- 見た目: 身の側から生っぽいピンク色が消え、全体が白っぽくなる。
- 肉汁: 厚い部分を刺すと、透明な肉汁がジュワッと出る。
- 音: 「ジューッ」という低い音から、脂で揚がるような「パチパチッ」という高い音に変わる。
仕上げの強火で皮をバリバリに!
1分くらい身の方に火を入れたら再度裏返して、皮をバリバリにするために強火にします!
ニンニクとハーブは焦げちゃうのでお肉の上に乗せておきましょう!
あと強火にするとめっちゃ脂が飛びますので、ここでもアルミホイルをふわっと被せると被害が少なくて済みます。

強火で1分ほどですかね、様子を見ながら皮をバリバリにしていきます。お好みの感じに仕上がったら火を止めて完成です!

温めたお皿で「5分レスト」が肉汁を閉じ込める
焼き上がったチキンステーキ、温かいうちにそのまますぐ食べたいところですが、焼きたては、お肉の繊維が縮んで肉汁が外に押し出されている状態です。
5分程休ませることで繊維が緩み、肉汁が肉全体に再吸収され、噛んだ瞬間に弾けるジューシーさが生まれます。
個人的にはまな板で包丁でカットなどはせず、レンジで温めておいたお皿に乗せてナイフフォークでいただきましょう!他の付け合わせを盛ったりしていると大体5分くらい経ってます笑
あと焼き終わったフライパンに残った鳥もも脂を白ワインでフランベして、バターとレモンとハーブを入れて作ったソースをかけるとめちゃ美味です!今回はシンプルに塩だけで、ロレンツォとマリチャで味変しながらいただきました!

ちなみに今回はブロッコリーステーキを付け合わせにしました!白ワインが止まらなくなるコンビです。
ブロッコリーステーキのレシピは以下で紹介しています。

まとめ:ロジックを知ればチキンステーキは失敗しない
鶏ももはロジックをちゃんと知れば、誰でも再現性高く美味しく火入れが出来ます!
- 徹底的に水分を抜く乾燥工程
- コールドスタートと短時間の重し
- ホイルの簡易オーブンで70度まで弱火
- 強火でバリッと仕上げ、温かい皿で休ませる
ご家庭でもレストラン級のチキンステーキが焼けますので、是非試してみてください!
牛肉、豚肉のステーキの焼き方も以下で紹介していますので良かったらご覧になってください!


最後までご覧いただきありがとうございました!
