【完全保存版】牛スネ肉の本格赤ワイン煮込み!大量の黒胡椒が決め手のイタリア_トスカーナ伝統料理「ペポーゾ」の作り方

ペポーゾのアイキャッチ画像

週末はワインに合わせて、時間をかけて本格的なお肉の煮込み料理を作りたい!
そんな時に是非ともトライしていただきたい料理が、イタリア・トスカーナ地方の伝統料理「ペポーゾ(Peposo)」です。

食材は、スーパーで買える手頃な牛スネ肉と、たっぷりの黒胡椒、そして赤ワインだけという超シンプルな料理ですが、シンプルだからこそ奥が深い、まさにイタリア料理の真髄が詰まっています!

私はこれまで、牛肉の赤ワイン煮込みといえば街のビストロなどでよく看板メニューとして見かけるアレ(フランス料理で「ブフ・ブルギニョン」と呼ぶらしいです。)を第一想起していましたが、完全に上書きされました。
今の私の中では、牛の赤ワイン煮込み=ペポーゾです笑。

今回は、お家でプロの味の牛スネ肉の赤ワイン煮込みを作るための「3つのポイント」を交えて、究極のペポーゾのレシピを写真付きでご紹介します!

時間をかければかけるだけ美味しくなる本格イタリアンに挑戦して、最高の週末に乾杯しましょう!

目次

そもそも「ペポーゾ」とは?トスカーナ伝統の胡椒煮込みレシピ

「ペポーゾ(Peposo)」は、イタリアのトスカーナ地方、特にフィレンツェ発祥の伝統的な肉の煮込み料理です。

ルネサンス期、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドームを建設していた職人たちが、タイルの焼き窯の余熱を利用して、硬い牛肉を赤ワインと大量の胡椒で煮込んで食べていたのが始まりと言われています。

「ペポーゾ=胡椒を効かせた」という名の通り、刺激的な黒胡椒の香りと、赤ワインの酸でホロホロに崩れる牛肉の旨味が特徴です。「赤ワインを飲むために生まれた究極の男飯」ですね!

ペポーゾ(牛スネ肉の本格赤ワイン煮込み)を成功させる「3つのポイント」

お家で本格的なペポーゾを作る上で、失敗しないために絶対守って欲しいポイントを3つまとめました!

① ル・クルーゼで牛スネ肉にしっかりと焼き目をつけるために「水分を拭き取る」

煮込み料理に深いコクを出すには、最初に肉の表面をしっかり焼いて香ばしい焦げ目(メイラード反応)をつけることが必須です。またメイラード反応は鍋底にも付きます。鍋底に付いた茶色い焦げは香ばしさや深いコク(旨み)の源泉になります。

ただ、煮込み料理の相棒であるLe Creuset(ル・クルーゼ)Staub(ストウブ)のような厚手で蓄熱性の高い鍋で大量の牛スネ肉を焼こうとすると、肉の表面から結構な水分が染み出してしまい、焼くというより「煮ている」状態になってしまいます。この水分があると表面温度が上がらずに、旨味の核となる焼き目がつきません。

そこで1つ目のポイントが「キッチンペーパーでこまめに表面や鍋底の水分を拭き取ること」です。
水分を徹底的に拭き取って「油と肉だけが鍋肌に触れる状態」をキープすることで、肉にも鍋底にもしっかりとした焼き色がつき、最高の旨味ベースを作ることができます。

② 【超重要】ペポーゾの大量の黒胡椒は「お茶パック」に

ペポーゾのレシピを調べると、「ホールのブラックペッパーをそのまま鍋に放り込む」と書いてあります。
歴史的にも正しい本場のレシピで、今回私も黒胡椒をそのまま鍋に入れて作ったのですが、正直ホールのブラックペッパーをガリっと噛んでしまうので、その食感と皮が口に残ってしまい、都度で皮を取り出すのが少しストレスでした。。

このストレスを解消しつつ、黒胡椒のスパイシーな香りと成分だけを赤ワイン煮込みのソースに抽出して口当たりを滑らかに保つためには「粒胡椒を100均などの出汁パック(お茶パック)に入れて煮込む」ことがおすすめです!

初めて作る際は、粒胡椒をそのまま入れる本場のレシピを体感いただくのもそれはそれで素敵ですが、お茶パックを使うとお肉のホロホロ感と濃厚なソースの質感を120%純粋に楽しめると思います!

③ 【簡単完璧なマリアージュ】煮込み用と飲む用で「同じワイン」を2本買う

ペポーゾはトスカーナ地方の伝統料理なので、煮込む際のワインは「サンジョベーゼ主体のワイン」が鉄則です。

せっかく手間暇をかけてサンジョベーゼで肉を煮込むのであれば、それに合わせてちょっと奮発して高めのキャンティ・クラシコなどを合わせたくなりますよね!
ただサンジョベーゼは、テロワール(産地)やクローン(品種の系統)、熟成で味わいが変化する品種なので、お家で作った赤ワイン煮込みに完璧に合うワインを選べるかのハードルはちょっとあります。

そこで、是非試していただきたいのが「同じ銘柄のワインを2本用意」して、1本は丸々煮込み用として料理に惜しみなく使い、もう1本を乾杯用にして完成した料理と一緒にいただく方法です。
料理の骨格を支えている酸味や渋みがグラスの中のワインが完全に一致するため、ソムリエいらずで間違いのない「完璧なマリアージュ」が簡単に堪能出来ます!

良いワインを追加で準備出来るとさらに最高ですが、料理に使ったワインと同じワインを準備することは強くおすすめします!

【実践編】写真で解説!ル・クルーゼで作るペポーゾの調理手順

実際の調理工程を紹介します。ここからは写真多めです!

食材一覧

  • 牛スネ肉:800グラム(ワインと同量程度が黄金比!)
  • 赤ワイン:1本(750ml)、品種は是非サンジョベーゼで!
  • ニンニク:5−6片(情熱の分だけ)
  • 黒胡椒(ホール):大さじ2−3くらい(情熱の分だけ)
  • 塩:8グラム(お肉の1%)
  • (お好みで)ローズマリー:1−2本

Step①:下準備

今回のメインとなるお肉は、近所のスーパーに売っていた煮込み用のオージービーフのスネ肉です!(600グラムを2パック買ったのですが、ペポーゾに使ったのは800グラムです)

お肉をトレイから出してキッチンペーパーで表面をしっかりと拭います。
ちなみに、お肉は煮込むと縮むので大きすぎるかもと思うくらい大きくで大丈夫です。


続いてブラックペッパーです!煮込む用なのでGABANで十分です。
フライパンで軽く炒った後に袋に入れてワインで粗めに砕くと香りが出て良きです!


Step②:焼き付け(最重要ミッション!)

今回はル・クルーゼで作ります!ビューティフルなブラン(白)です!
オリーブオイル(分量外)を入れて中火寄りの弱火でお鍋を温めます。(念のために書いておきますが、ル・クルーゼもストウブも強火は厳禁です!MAXでも中火と覚えておきましょう)


お鍋に火が入ってきたタイミングで、牛スネ肉に塩を振ってから焼き付けを始めます。
ここで大事なのは、800グラムのお肉を一気に焼こうとせず2回に分けて400グラムずつ焼き色をつけることです。
一度に800gの肉を鍋に入れると、鍋の温度が一気に下がってしまい、肉の表面を香ばしく焼くメイラード反応(160℃以上が起こる前に肉から水分が出てきてしまい、ただの茹で肉になってしまうんです。

こうなってしまっては香ばしさもコクも生まれませんので、ここは手間をかけて2回に分けて焼きましょう!


焼き始めて放置をしているとお肉から水分が出てきますのでキッチンペーパーで拭き取りながら焼きをつけていきます!

ちなみに、ル・クルーゼなどでお肉を焼くとお肉が鍋にくっついてしまいお肉が千切れてしまって鍋底が焦げつくという経験をした方は多いのではないでしょうか?

冷たいお肉を熱い鍋に置くと、肉の表面にあるタンパク質が熱によって急速に変性して、鍋の金属表面の微細な凹凸とガッチリと結合して「くっつく」んですね。ここで焦ってお肉を触って無理に動かすとお肉が千切れてしまうというわけです。

大切なのは「触らない勇気」を持つことです。

触らずに火を入れ続けると表面温度はどんどん上がって、温度が160℃を超えたあたりからメイラード反応が起こり、お肉の表面は香ばしい焼き色に変わるととも、タンパク質が収縮してお肉自体がキュッと縮むんです。
この収縮でお肉が勝手に鍋から離れてくれるので、鍋底には旨みの源泉であるメイラード反応のみ残るというわけですね!


裏面もしっかり拭きましょう!


このくらい焼き色がつけば良いと思います!また鍋底に出来るこの焦げは旨みとコクの源です!2回に分けて焼くことでこの焦げもしっかりつけることが出来ます。
※強火にしたりしなければ、赤ワイン入れてこそぐだけでキレイになりますのでご安心ください!


2回目の焼き付けもいい感じになったら、1回目のお肉を鍋に戻してニンニクとブラックペッパーを入れて、最後に赤ワインを入れます!

※写真では黒胡椒のホールをそのまま入れていますが、食べる時に食感が結構気になるので「お茶パック」などに入れて完成後に取り出すのがおすすめです!


木べらで鍋の底をこそぎながらワインを1本全て注ぎ入れます。
今回はタヴェルネッロのサンジョベーゼで1本1,000円未満のコスパワインです!


Step③:煮込み

ワインを入れたあとはローズマリーを入れてそのまま沸騰させてアルコールを飛ばします。アクが出るのでとっておきましょう!

なお、鍋がボコボコしている間はまだアルコールが飛んでいない状態です。
アルコールが飛んだかどうか見極めるポイントは、香りです。

少しツンとしたアルコールの刺激臭」がなくなって、「赤ワインの芳醇なブドウの香りと、牛肉やローズマリーの香ばしい香りに変わった瞬間」がその時です!

ここでしっかりとアルコールを飛ばしておかないと、せっかくのソースを邪魔してしまいますので、丁寧な仕事を心がけましょう!


アクを取ったら蓋をして、ル・クルーゼの蓄熱性を信じて消える寸前の極弱火にして煮込み開始です!
最低でも2−3時間は煮込みましょう。どんな感じになっているか気になると思いますが煮込み中は絶対に蓋を開けてはいけません


Step④: 仕上げ

今回は3時間程煮込みました!蓋を開ける緊張の一瞬です!
側面でその程度カサが減ったかがよくわかりますね!


竹串を指してみたらスーッと入って行きました!
ちょっと味見をしてみましたが、半端じゃない黒胡椒の香りと強烈なパンチでした!お肉はホロっホロで歯がなくても食べられる最高の状態になっていました!


煮込みが完了してすぐのペポーゾは、思春期真っ只中でやんちゃな状態です。

荒々しくて力強い個性が全面に出ていてこれはこれで美味しいのですが、このペポーゾを深みのあるダンディーな大人に進化させるために、粗熱をとった後ル・クルーゼごとラップして冷蔵庫に入れて寝かせます!


4日後にル・クルーゼを開けると煮凝りの様に固まっていました!小鍋に食べる分だけ取り分けて極弱火で温めます。


付け合わせにはシンプルマッシュポテトを作りました!


お皿にマッシュポテトを敷き、その上に温めたペポーゾを乗せます!
仕上げにはフレッシュのイタパセ、ロレンツォNo1、マリチャのブラックペッパーを挽いて完成です!

タヴェルネッロのサンジョベーゼで乾杯です!


ペポーゾ(本格的な牛スネ肉の赤ワイン煮込み)で最高の週末ディナーを

いわゆるフレンチの牛肉の赤ワイン煮込みと違い、ペッパーの力強いパンチと旨みが最高でした。数日間冷蔵庫で寝かせることでパンチの奥に深い味わいが広がり、ワインが一瞬でなくなりました笑。

煮込み時間はかかりますが、作業自体はとてもシンプルです。ぜひ次の週末、サンジョベーゼを2本買って、極上の赤ワイン煮込みに挑戦してみてください!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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