「自宅でラーメンをスープから美味しく作れないかな?」
凝った料理を作ったことがある人は、誰もが1度は思ったことがあるのではないでしょうか。
私もスープから自作のラーメンは「いつかはチャレンジしてみたいジャンル」であるものの、ナンとなくハードルが高い気がして作ったことありませんでしたが、会社の後輩から圧力鍋で簡単に出来ますよと聞いたので、この週末にチャトさんに相談しながらトライしてみました。
今回作った鶏白湯は、濃厚なのに最後まで飲める鶏白湯スープ。
仕込みから完成まで実働30分(加圧・放置時間を除く)で、ポイントさえ押さえれば、初回から店レベルの一杯が作れます。
「圧力鍋はあるけど活用しきれていない」「家で“店レベル”の一杯を作ってみたい」という方にぴったりのレシピです。「自家製ラーメンはハードル高そう…」と思っていた方にこそトライしてみてください!
このレシピの概要
- レシピ名:圧力鍋で作る濃厚鶏白湯ラーメン
- 人数:2杯分
- 調理時間:実働約30分(加圧・放置時間を除く)/ トータル約90分程
- 使用する鍋:3L以上の圧力鍋
- 主な材料:手羽先、長ねぎ、生姜、にんにく
- 難易度:★★☆☆☆(圧力鍋が使えればOK)
今回使った材料
鶏白湯スープの材料
- 手羽先:500g(手羽先で作るとちょうどよく飲め干せる濃厚さになります)
- 長ねぎ:1本
- 生姜スライス:1〜2枚
- にんにく:1−2かけ(お好み)
- 水:1L

① 手羽先を焼いてお湯で洗う|鶏白湯の旨味と香りを出す下処理
STEP 1:手羽先を焼き、沸騰したお湯で洗う(臭みを取る)
手羽先を強火で焼き、香ばしい香りをつけます。
焼いたあとは沸騰したお湯でサッと洗い、余分な脂・血・アクを落とすことで、雑味のないクリアな旨味のある鶏白湯スープになります。
手羽先を焼き色がつくまで焼く(臭み消しと香ばしさの秘訣)

まず手羽を取り出した後に、キッチンペーパーで水分を拭き取ります(写真なくてごめんなさい。。)
拭いた手羽を皮面を下にしてフライパンに並べて焼き色がつくまで焼きます。

香ばしさをつけてスープを濃厚にするのが目的なので、周りがうっすら色づいてきたら大丈夫です。
取り出してお鍋に入れて一回手羽を洗いましょう。
沸騰したお湯で血やアクを洗い流す(スープの濁りを防ぐ)


お鍋に焼いた手羽を入れて、浸るくらいのお水(分量外)を入れて沸騰させます。火にかけると思ったより手羽が色づいてなかったのでもう少し焼いても良かったかもです。


沸騰したらザルにあげて流水で洗います。
手羽をよく見ると血などが固まっていますので、それらを一本づつ洗って取り除きます。ちなみに焼きすぎで焦げてしまった場合はここで焦げを取れば大丈夫ですので、前向きに焼きを入れて大丈夫だと思います。
チャトさん曰く、この焼きの工程が家庭で作る白湯の仕上がりを“店レベル”に引き上げる秘密らしいです!
② 圧力鍋で手羽先から旨味を抽出|濃厚鶏白湯スープのベース作り
STEP 2:圧力鍋で15分加圧し、旨味を抽出する
手羽先・長ねぎ・生姜・にんにく、水を圧力鍋に入れて 15分加圧。
短時間でも骨から旨味が大量に出て、濃くて飲み干したくなるスープのベースができあがります。
材料と水を入れて加圧する (濃厚さを引き出す)


洗った手羽は1本づつキッチンペーパーで拭いて圧力鍋に入れます。
そこに水1Lとネギの青い部分、にんにくと生姜をいれて加圧していきます。

ちなみに我が家の圧力鍋は10年くらい前に買ったT-falの容量3Lのものです。5Lくらいの大きいサイズが欲しいのですが、そんなにしょっちゅう使うものでもないため全然壊れないので、まだまだ現役でこちらを使うことになりそうです。
15分加圧(沸騰して赤いピンが浮いてきたら15分放置)して、火を切って圧が抜ける(赤いピンが下がる)まで待ちます。加圧した時間と同じくらいの時間が必要ですが、圧が抜け切る前に触ると大変危険なので、20分程待ちました。
圧が抜けたら火の入り具合を確認する

手羽の脂が表面に浮いて、とてもいい匂いでした!


手羽を持ち上げると骨が崩れるくらいにほろほろになっていました。しっかり加圧出来たようです!
③ほろほろになった手羽を木べらで押し潰しながら煮込んで乳化させる
STEP 3:圧が抜けたら骨を割り、10〜15分煮込んで乳化させる
圧が自然に抜けたらフタを開け、手羽の骨を折ってゼラチン質を押し出します。
その後10〜15分煮込むと、白く濁ってトロみのある“店のような鶏白湯”が完成します。


鍋に火をかけて、トングで身と骨を取り分けます。手羽はほろほろになっているので、トングで触るだけで簡単に身は取れます!

ここからが重要な工程ですが、取り分けた骨を木べらで押して骨を割ります。
骨を割ることで骨髄が溶け出して濃厚さが増し、脂とコラーゲンが乳化することでクリーミーになります。
圧力鍋で圧をかけただけでは白湯にならないので、ここで骨を割って煮込む作業は必要不可欠です。

圧力鍋のおかげで骨を割ること自体はそんなに難しくないですが、体重をかけると骨がつるっと滑ったりするので注意してください!ある程度骨を割ってから表面がふつふつとするくらいの火力で10−15分程煮込みます。

15分経った時点でスープの色が白濁してました!
この骨を割る工程で、ハンドブレンダーやミキサーで髄液を出し切って煮込むとより濃厚になるのだと思いますが、今回は飲み切れる程度に濃厚な鶏白湯がテーマなのでこれでスープは完成とします。


新しいお鍋にボウルを置いて、その上にキッチンペーパーを2枚おきます。
ちなみにお鍋とザルのサイズ感は地味に大事なポイントだと思いますので、お持ちの鍋とザルのシンデレラフィットを探してください。私はジオプロダクトの鍋と燕三条のボウルセットのザルがちょうど良かったです。(いずれもふるさと納税でいただけます。)


おたまで掬ってキッチンペーパー目掛けてダイブさせます。ここで思ったより骨を割れていなかったことに気づきました、骨って硬いんですね笑
でもこれでもそれなりに濃厚に作れたのでヨシとします。

スープが自然に落ち切るまで待って完成したのがこちらです!
この若干濁って見えるのが乳化している状態とのことなのでこれでスープは完成です。
今回は1Lのお水でスープ作りにトライしたのですが、出来上がりは700mlほどでした。


ちなみにスープを作ったあとに冷蔵庫でちょっと置いていたら煮凝りになっていました。手羽の髄からちゃんとコラーゲンが出てたんだなとちょっと感動でした笑。
この状態でジップロックで冷凍すれば1ヶ月くらい大丈夫みたいなので、大きい圧力鍋でたくさん作って冷凍も良さそうですね!
④ 濃厚鶏白湯ラーメンに仕上げる|麺・トッピングの整え方
STEP 4:麺・タレ・アブラを合わせ、鶏白湯ラーメンに仕上げる
用意した麺を茹で、ラーメンタレと香味油を丼に入れてスープを注ぎます。
チャーシューや青ねぎを盛れば、自宅で作ったとは思えない本格鶏白湯ラーメンの完成!
鶏白湯ラーメンの材料
- 作った鶏白湯スープ(1人前で300ml程度)
- お好みの麺(細麺がおすすめ)
- トッピング(チャーシュー、味玉、ネギ、めんまなど)
- 鶏油(あれば)


チャーシューは低温調理で作り置きしておくと便利です。
以下で紹介していますので良かったら見てみてください!



鶏油(ちーゆ)は、鶏皮を焼いて抽出するか、鶏脂(けいし)という脂の塊(牛脂の鶏版)を焼いて抽出する方法があるようです。
私は鶏皮を焼いただけのものが大好きで、たまに近所のスーパーに鶏皮だけで売っている時に買って、焼いた時の脂を瓶に入れて保存しています。あると香りが立ってラーメンの仕上がりがグンと良くなるのでおすすめです。
冷蔵庫で白く固まるので、小さい器に入れて麺を茹でる前に蒸気で溶かします。(すぐ溶けます。)
味玉は半熟卵作って100均のケースもしくはジップロックにめんつゆを入れて放置するだけで大丈夫です!
鶏白湯ラーメンの仕上げ

どんぶりに以下の分量で塩と醤油、酒、みりんを入れて、レンジで10秒〜20秒チンします。
- 塩:5g
- 醤油、酒、みりん:それぞれ小さじ1
レンジは別にしなくてもいいですが、した方がアルコールの香りが飛んでくれますし、丼も温まります。


麺を茹でます。私は細麺でカタ麺が好きなので茹で時間は45秒なのでここからは時間の勝負です!
鍋に麺を入れたら鶏白湯スープを沸騰直前まで温めて(乳化が壊れるので沸騰はさせないように注意です)、麺が茹で上がる直前に丼にインします。

麺をお湯からあげてトッピングを盛り付ければ完成です!
よくある質問
鶏白湯ラーメンを初めて作るときに、よくありそうな質問をQ&A形式でまとめました。
- 圧力鍋がない場合でも鶏白湯は作れますか?
-
作れますが、同じ濃度にするには煮込み時間が2〜3時間ほど必要になります。
- 手羽先以外の部位でも作れますか?
-
手羽元や鶏ガラでも可能ですが、手羽先はゼラチンが多く出るので「飲み干せる濃厚さ」に仕上げやすいです。
- スープはどのくらい保存できますか?
-
冷蔵で2〜3日、冷凍で約1ヶ月が目安です。冷凍が断然おすすめです。
まとめ:鶏白湯ラーメンは自宅で簡単に美味しく作れる
自宅でチャトさんに聞きながら初めて作ったのに、本当に美味しかったです。少なくともフードコートのラーメンよりは絶対に美味しいです笑。鶏ガラではなくて手羽だけでやったからか、ちゃんと濃厚なのに全然飲み干せる濃度でした。
- 手羽を事前に焼くことで香りと旨味がUP
- その後に洗う工程を挟むことで雑味を取り除く
- 圧力鍋+骨を割って追い煮込みをすることで乳化した濃厚クリーミー白湯に
- トッピングと鶏油でプロの味
ポイントを抑えるだけで、鶏白湯ラーメンは自宅で簡単に美味しく作れました!
ぜひみなさんもトライして見てください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
おまけ:スープに使った手羽がもったいない
ここからはおまけです。
スープを取り出した手羽をそのまま捨てるのが勿体ない気がしたんです。SDGsじゃないなと。

なのでそぼろ作ってみることにしました!

頑張って身だけ取り出して火にかけます!
あまり骨が割れてなかったと思っていましたが、なんだかんだで割れてたみたいで、小さい骨が混じってて取り分けるのは大変でした笑


水分を飛ばして酒と醤油で味付けをして、最近ハマっているドンキの「ごまにんにくのMAXのやつ」と一緒に炒めました。

普通にしっとりで美味しいそぼろで、おかず(というかおつまみ)になりました!
※たまに骨混じったので小さいお子さんとかにはご注意ください。
しかしスープとった後にそぼろになるなんて、なんてコスパのいい食材なんでしょうね、鶏に感謝ですね!
これで記事は本当に終わりです、改めて最後まで読んでくださりありがとうございました!

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