【完全ガイド】豚トロとピチットシートで作る自家製グアンチャーレの作り方|全45日間の記録

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グアンチャーレトリコローレのアイキャッチ画像

「本場のカルボナーラやアマトリチャーナを作りたい!」だけど「肝心のグアンチャーレが売っていない…」
そんな経験はありませんか?

パンチェッタで代用するのも良いですが、やはり本場の味を決めるのは、豚の頬肉(豚トロ)から作られるグアンチャーレの、甘く濃厚な脂の旨味です。グアンチャーレは自宅で簡単に作れます。

この記事では以前ご紹介したパンチェッタ作りの応用編として、豚トロブロックとピチットシートを使って3種類のフレーバー(プレーン・ハーブ・唐辛子)をまとった、イタリア国旗のような「グアンチャーレ・トリコローレ」の製作記録を全45日間のタイムラインで完全公開します!

※パンチェッタを作った際の記事はこちら。


目次

グアンチャーレは是非とも「自家製」をオススメしたい

パンチェッタの記事ピチットシートでグアンチャーレも作れますと簡単に紹介していましたが、今回久しぶりにグアンチャーレを仕込んだのでその工程をご紹介したいと思います!

グアンチャーレって明治屋や成城石井などの高級スーパーでもあまり見かけませんし、運良く見つけたりECサイトで探しても大体100グラムで1,000円以上とかしたりする高級食材なので、あまり気軽には食べれません。

今回も群馬の新井商店さんに豚トロの手配をいただいたのですが、1キロ1,700円で正味は1,141グラム。
前回は代引きでしたが、今回は振り込みでお願いしたいので送料込みで2,580円でした。

自作グアンチャーレは100グラム226円になるので、既製品を買うよりも5分の1程度のコストで済みます!
添加物や防腐剤などを利用しないので安心ですし、何よりも冷蔵庫や冷凍でのストックをしておけるのでいつでも好きな時に伝統的な本場ローマパスタを食べることが出来るので自家製がオススメです。


私はいつもグアンチャーレは強めの塩だけで仕込むのですが、せっかくブログで紹介するのならちょっと遊び心も加えたいと思いました。グアンチャーレはハーブを一緒に仕込むことも多いので、3つの豚トロブロックそれぞれに異なる風味をまとわせることにしました。

目指すは、イタリアの三色旗「トリコローレ」です。

なんかお寿司みたいですね笑
  • 🟢 ベルデ(緑): ローズマリーや黒胡椒をまとった、爽やかな香りの「ハーブ」
  • ⚪️ ビアンコ(白): 塩と砂糖だけで仕上げる、素材の味が際立つ「プレーン」
  • 🔴 ロッソ(赤): カラブリア産唐辛子とパプリカで仕上げる、情熱的な「スパイシー」

イタリア国旗みたいに並べた写真を紹介したら面白いかなと思ったことがきっかけですが、この3つのグアンチャーレはそれぞれに個性があり、パスタ作りに無限の可能性をもたらしてくれるはずです!

材料と道具:必要なのは「良質な素材」と「時間」

基本的な材料と道具は、パンチェッタ作りとほとんど同じで、違うのはベースとなる肉の部位だけです。

  • 【材料】
    • 豚トロブロック(今回は約350g〜420gのものを3つ)
    • 塩(肉の重量の3.5%)
    • 砂糖(肉の重量の1.5%)
    • 各種スパイス(詳細は後述)
  • 【道具】(私が愛用しているページへリンクしています)

ここからは、45日間に渡る自家製グアンチャーレトリコローレの完全タイムラインです!

作業の全体像
STEP
下処理、塩漬けをして初期脱水(3日間)

余分なドリップを出します

STEP
ピチットシートでの脱水(9日間)

初期脱水後にピチットシートを巻きます。ハーブを使い場合はここで纏わせます。
最低でも2回はピチットで脱水したほうが良いです。

STEP
裸での乾燥、熟成(33日間)

ピチットでの脱水が進まなくなったら裸で放置で完成です。

Step1:下処理、塩漬けをして初期脱水(4日間)

Step1-1:豚トロの下処理

豚トロを取り出すと3つのブロックになっていました。お肉の重量は以下です。
どれをビアンコ、ベルデ、ロッソ用にするか気分で決めます。


まずは下準備です。
お肉を取り出す前に自分の手や手袋、キッチン周りやまな板にドーバーパストリーゼ77をビチャビチャレベルに吹きかけます。

そしてお肉をキッチンペーパーでキレイに拭き取れば下処理は完了です!


赤身が出ている部分もありますが、分厚い脂身があって最高です。何より新鮮でビューティフルです!


Step1-2:塩漬け用の塩と砂糖を計測

下準備が終わったら塩(岩塩がオススメ)と砂糖(きび砂糖がオススメ)で脱水をします。
今回は塩:3.5%、砂糖:1.5%です。

ちゃんと計測をしましょう。0.1グラム単位で測れない場合は切り上げで良いと思います。


ベルデ(ハーブで緑色に仕上げるグアンチャーレ)

  • 豚頬肉:359グラム
  • 塩:12.6グラム
  • 砂糖:5.4グラム

ビアンコ(塩のみで白く仕上げるグアンチャーレ)

  • 豚頬肉:418グラム
  • 塩:14.6グラム
  • 砂糖:6.3グラム

ロッソ(唐辛子とパプリカパウダーで真っ赤に仕上げるグアンチャーレ)

  • 豚頬肉:346グラム
  • 塩:14.6グラム
  • 砂糖:6.3グラム

Step1-3:塩と砂糖を塗って冷蔵庫で塩抜き

まな板などにラップを敷くと作業がやりやすいです。


砂糖と塩をしっかり馴染ませたあと、バットにあげます。


まずは初期脱水なのでバットにラップをして冷蔵庫に入れます。
小さいお皿などで段差をつけてあげると手前の方にドリップが溜まるのでオススメです。


Step1-4:24時間後にドリップを処理、その後2日間の初期脱水

塩と砂糖をまぶすと浸透圧で肉から余分なドリップが出てきます。
24時間を目処にバットを確認しましょう!


ドリップを捨てたらキッチンペーパーで表面を拭きます。
ちなみに写真は撮っていませんが、作業時は消毒と手袋は毎回忘れずにです!


キッチンペーパーで拭った後、ラップをせずに裸のまま冷蔵庫に入れて乾燥を進めます。
さらに2日間(48時間)が目安です。表面を乾燥させてカビを防いでくれるので、後の工程を成功させる重要な下準備となります。


Step2:ピチットシート3回でしっかり脱水(9日間)

Step2-1:ハーブを仕込み、ピチットシート1回目(2日間)

ラップせずに冷蔵庫に2日間放置したものがこちらです。見た目でも乾燥が進んでますね!
初期脱水後の重量が以下です。


ビアンコの仕込み

初期脱水で418グラムが395グラムになっていたので5.5%脱水していました。

仕込みといってもビアンコはハーブなしのシンプルなグアンチャーレなので、このままピチットシートで15%−20%程の脱水を目指します。

ベルデの仕込み

次にベルデ。
359グラムが341グラムになっていたので4.9%脱水していました。


ベルデのハーブは好きなハーブを選びましょう。迷ったらローズマリーにしておけば間違いないです。
私はローズマリー2つで13グラムだったので、ブラックペッパーとガーリックパウダーを3グラムづつ加えました。


ハーブをしっかりとつけるポイントは、表面を白ワインでちょっとだけ湿らせることです。飲みかけのワインをキッチンペーパーに湿らせて表面を拭いてからハーブを纏わせます。


ラップでぴっちりとハーブを纏わせたらピチットシートの出番です!
出来るだけぴっちりと包んで輪ゴムで止めます。


ロッソの仕込み

最後にロッソ。
346グラムが324グラムになっていたのでこちらは6.4%脱水していました。
ビアンコ、ベルデに比べて赤身が多いから脱水が進んでいたんですかね、興味深いです。


ロッソはパプリカパウダーで赤い色をつけます。
私は今回カンナメーラ(カラブリア産)の唐辛子とブラックペッパーでパンチを加えました。
※カンナメーラはめちゃくちゃ辛いのでご注意です!


ちなみにロッソの時も、ベルデの時と同じく表面を白ワインで軽く拭うとハーブが表面に付きやすいです!
ハーブをつけた後にピチットシートでピチッとつけます。


ビアンコはそのままピチットシートで巻いたら、ピチットしたトリコローレの完成です!
あとはこのまま冷蔵庫に放置です。

Step2-2:ピチットを外して計量、2回目に突入(2日間)

ピチットシートは1回目が一番脱水が進むので、1-2回目くらいまでは2日単位で交換します。
2日経過してピチット1回目が終了した時点での脱水率がこちらです。


まずビアンコ。385グラム。
7.8%脱水ですね。まだまだこれからです。


続いてベルデ。352グラム。
ハーブの重さ19グラムを差し引くと333グラムが分子になりますので、7.2%脱水です。
ハーブを纏っている分ビアンコよりも脱水が緩やかなんでしょうかね。


最後はロッソ。320グラム。
こちらもハーブの重さ6グラムを差し引くと314グラムが分子になるので9.2%脱水です。
ベルデと違ってビアンコよりも脱水が進んでいるのはちょっと面白いですね。


新しいピチットに変えてまた冷蔵庫で保管します!

Step2-3:さらに2日後に計量。ピチット3回目に突入(5日間)

前回からまた2日経過後の脱水率がこちらです。


ビアンコ:380グラム。
9.1%脱水。2日前から1.3%脱水が進みました。


ベルデ:348グラム。
8.4%脱水。ビアンコとほぼ同じですね、2日前から1.2%脱水が進んでいます。


ロッソ:315.5グラム。
10.5%脱水。やはりロッソが一番脱水進んでますね!


また新しいピチットに変えてまた冷蔵庫で保管します。次回は5日後です!

Step2-4:5日後に計量。ピチットは完了

5日経過して3回目のピチットが終了した脱水率がこちらです。


ビアンコ:373.5グラム。
10.6%脱水。5日前から1.5%しか脱水が進んでませんでした。


ベルデ:341.5グラム。
10.2%脱水。こちらも5日前と比較して1.8%しか脱水が進んでいませんでした。
ビアンコとほぼ一緒ですね。


ロッソ:309グラム。
12.4%脱水。こちらも5日前と比較して1.9%しか脱水が進んでいました。


Step3:裸での乾燥、熟成(32日間)

もうこれ以上ピチットシートでの脱水は進まなさそうなので、ここからは冷蔵庫に裸で放置で脱水と熟成を進めます!


Step3-1:裸での乾燥を始めて12日間経過

1週間経過したころに様子を見たのですがまだちょっと甘かったので、さらに寝かせて12日間経過した結果がこちらです。

ビアンコ:352グラム。
15.8%脱水。一気に脱水が進みました!

脱水率は15%以上を狙っていたので一旦は完成として良いでしょう。
引き続き放置(熟成)して20%を狙いつつ、もうちょっと食べたりしても大丈夫です。


ベルデ:319グラム。
16.3%脱水。ビアンコと同じくで一旦完成ですね!こちらも引き続き20%を狙います。


ロッソ:290グラム。
17.9%脱水。こちらも一旦完成です!
パプリカパウダーが脱水を進めるんですかね、とても面白い結果でした!こちらも引き続き20%を狙います。


Step3-2:ここからさらに21日間放置、グアンチャーレトリコローレの完成!

このグアンチャーレトリコローレは1月下旬から仕込み始めていたのですが、3月に入ってちょっと仕事が忙しくなってしまい、気づいたら前回計量から21日間放置していました。
20日経過したタイミングでの計量がこちらです。

しっかりと脱水出来ました!!これで完成です!


ベルデ:309グラム。
19.2%脱水。20%には届かなかったですが十分でしょう!


ベルデの断面がこちら!
最初の仕込みから45日間経過した生肉とは思えないですね、美しく出来ました!


ロッソ:278.6グラム。
21.2%脱水。狙い通りの20%超えで文句なしの完成です!


ロッソの断面がこちら!
こちらも美しい断面です。この塊は赤味の部分がちょっと多かったので脱水も進んだんですかね。


なんでビアンコが最後なのかというと、途中で一回食べてしまったのですが、その際の重量を計測し忘れてしまったからです。。
ずっとベルデと同じくらいの脱水率だったので20%弱だったということにします笑。


ビアンコの断面がこちら!
ハーブをつけていないので本来の表面との対比がキレイに見れますね。こちらも美しい断面でした。


Step3-3:完成したグアンチャーレを真空パックんで保存

それぞれのグアンチャーレを使いやすいサイズにカットして、ブログ用に並べた写真などを撮影したら真空パックんで保存です。
私はトリコローレセットを2つ分真空パックにして保存し、それ以外はバットのまま冷蔵庫で保存して日々のパスタを美味しくいただこうと思います。

また、真空パックしたグアンチャーレは冷蔵庫で1−2週間寝かせると肉内部の水分が均一化して、塩味のカドが取れて全体の味がまろやかになります。この工程はステージングというみたいです。

ステージングを経たのちに冷凍すれば半年〜1年はほぼ出来立ての風味を保てるので、ゆっくりと頂こうと思います。


自家製グアンチャーレで上質なお家ご飯を!

今回はブログの記事がきっかけで3色のグアンチャーレを作って見ましたが、脂身と赤身のバランスやハーブによる脱水率の違いなどが判明して楽しかったです。
そして何より各グアンチャーレで作るパスタが楽しみで仕方ないです!

王道で行けばビアンコでグリーチャやカルボナーラ、ロッソでアマトリチャーナを作ると思いますが、
ベルデでハーブの香りを効かせたグリーチャやロッソでピリッと刺激的なカルボナーラも美味しそうですよね。
ローマパスタではなくアーリオオーリオに入れても個性が出そうです。

せっかく作ったトリコローレグアンチャーレなので、これらを使ってどんなパスタを作ったかまた後日記事を書きたいと思います!

もう春めいてきましたが、ピチットシートを使えば夏でも熟成肉は簡単に作れます!ぜひトライしてみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!


グアンチャーレを作ったら是非ローマ4大パスタを作ってみてください!

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