「ステーキを焼くなら、肉を常温に戻してから」
料理本やネットでよく見かけますよね。
ただ、家庭でスーパーのお肉を最高の一皿に変えるにはこれだけでは足りません。
重要なのは、前日から肉の水分をコントロールする「乾燥(エイジング)」と「休息」です。
また「中まで火が通っていないだけの生焼け」を「レア」だと勘違いしている方も多いかと思いますが、
そもそもレアとは、表面をしっかり加熱しながらも中心部は低めの温度に仕上げた状態です。
表面を強く焼き、その後しっかり休ませながら中心まで熱を入れていきます。
今回は、私が何度も試行錯誤してたどり着いた鉄フライパン1枚でできる「ロジカル・ステーキ」の焼き方を徹底解説します!
ロジックさえ分かれば再現も簡単です。カベルネやテンプラニーリョあたりの赤ワインもお忘れなくですよ!
- 前日:肉の表面の水分を拭き、塩をして冷蔵庫で約24時間乾燥
- 当日:鉄フライパンをしっかり熱して、表面を短時間で焼く
- 焼いた後:アルミホイルで包んで休ませる
- 仕上げ:バターでアロゼして、もう一度休ませて完成
今回使ったのは、スーパーで購入したオージービーフのイチボ。
高価な肉ではありませんが、前日から準備することで表面にしっかり焼き色を付けやすくなりました!
家ステーキの成功のカギは「焼く前」が9割
今回はいつもお世話になっているオーケーストアで購入した、グラム369円のオージービーフです。
もも肉ですがイチボなので、赤身だけど適度に脂身もある、まさに焼き方と火入れの仕方次第で化けるお肉です!

【前日の準備】塩を振って冷蔵庫で「1日」寝かせる
下処理(ドリップをキッチンペーパーで拭く作業)をしたのちに、塩を振ってバットに乗せて冷蔵庫で寝かせます。
ラップをしないで冷蔵庫内で乾燥をさせることがポイントです。
もうここが全てです。
前日に塩を振って冷蔵庫に入れておくと、時間の経過とともに塩が肉になじんでいきます。
ラップをせずに冷蔵庫へ入れて表面を乾燥させることで表面に余分な水分が少ない状態になり、フライパンに入れたときに焼き色を付けやすくなります。
難しい作業はなく、お肉の表面の水分を拭く → 塩を振る → そのまま冷蔵庫に入れるだけです!
まずはトレイから出してお肉の表面をキッチンペーパーでしっかりと拭きます。



続いて両面にしっかり塩を振ります。塩の量はお肉の1%です。
ちゃんと計量をした方が良いのですが、両面に薄く塩が乗るくらいが目安です。
イチボは赤身なのでちょっと強めで良いと思いますが、なにより均等に振ることが大事です。
高い位置から振るとキレイに均等に振れます!


塩を振ったらラップなしで冷蔵庫に入れます。
冷蔵庫の奥に吹き出し口があると思いますが、ここから冷蔵庫を冷やす冷たい風が出ています。その近くだとより乾燥しやすいので、私はいつも吹き出し口の近くに置いています。

下準備は以上です!
めちゃくちゃ簡単じゃないですか?
食べたい前日に準備が必要ですが、ステーキを食べる時は「よし、明日はステーキ食べるぞ!」って決めて準備するようにしましょう!
ステーキとはそういう食べ物です。
【使った道具】山田工業所の2.3mm厚・鉄フライパンで焼く
ちょうど24時間程経過したお肉がこちらです。前日のお肉と比較すると色が濃くなってルビー色になっていますね!
あとは焼くだけですが、ここで重要なポイントです。
焼く20-30分程前に冷蔵庫から出して常温に置いておきます。
理由はシンプルで、お肉の表面が冷たいままだと中に火が入りにくいからです。
※常温での放置自体は衛生的によろしくはないので、部屋の温度などで適宜判断してください!触ってちょっとひんやりする程度であればもう焼いて大丈夫です。

お肉を焼く時に覚えて欲しいのが、フライパンで焼いて火を入れるのではなく、アルミホイルで余熱で中に火を入れることです。
表面をしっかり焼いて、その後保温して余熱で中に火を入れることで、柔らかくジューシーなステーキに仕上がります。
ただ、どんなにフライパンを熱くしておいても普通のフライパンだとお肉を置いた場所の温度が下がり、短時間で表面に焼き色をつけることが難しいんです。

そこでおすすめなのが鉄フライパンです。
今回使っているのは、山田工業所の打出し鉄フライパン(板厚2.3mm)です。
鉄フライパンを使う理由は、しっかり予熱して肉の表面に短時間で焼き色を付けたいからですね。ステーキを焼くときには、私はいつもこのフライパンを使っています。
ちなみにこれは2.3mm厚のものなだけあってかなり重いです!(私も片手ではこのフライパンを振れません。)
普段使いの軽いフライパンと比べると取り回しは楽ではありませんし、使用後は熱湯とたわしで洗ってすぐに火にかけて水分を飛ばさないといけない手のかかる可愛い子です。
ステーキのように「強い火力で表面を焼きつけたい料理」では外せない、まさに鉄板のアイテムです笑。
ちなみに我が家は28cmを使っています。牛や鶏もも2枚とかも問題なく焼けるのでサイズが許せば大きい方が使いやすいですが、ただ持ち手の部分が長いので、これから購入を検討される方はそこも含めて検討された方がいいです!
鉄フライパンは、使う前に油をなじませてから加熱します。
私は少し多めのサラダ油を入れ、キッチンペーパーで全体になじませています。フライパンが熱くなって、うっすら煙が出てきたら余分な油を取り除けば焼く準備は完了です。
※高温になるため、煙や油はねには十分注意してください!
油をなじませると一気に煙が出てきます。私はキッチンペーパー2枚くらいで拭き取って、牛乳パックに入れて燃えるゴミで捨てています。
山田工業所の鉄フライパンは持ち手が長いですが、時間が経つと持ち手も熱くなってきますので注意してくださいね。

サラダ油を捨てたらオリーブオイルを入れます。私はオーケーストアのオリーブオイルがお気に入りです!

ここでまた強火です!
フライパンもまだまだ熱いのですぐにうっすらと煙が出てきます。すぐにお肉を焼きましょう。

油が多すぎた場合はキッチンペーパーで拭きましょう。あと注意して欲しいのが、フライパンに入れたら絶対にお肉を触らない(動かさない)ことです。
お肉を動かすとキレイに焼き色がつかないですし、鉄フライパンだと最悪焦げついてしまいます。
火が入るとお肉表面のタンパク質が固まって、フライパンから勝手に剥がれてくれますからね。

お肉の下がうっすら色が変わってきたらひっくり返します。多分お肉を入れて1分くらいです。

はい、最高の焼き色です。これを目指しましょう!
これは前日に塩をして乾燥をさせたお肉であれば誰でも再現可能です。

裏返したタイミングで、まな板の上のアルミホイルを2枚重ねて引いておきましょう。

裏面も同じく1分程焼きを入れたら側面もコロコロして焼きをつけます。


ちなみに換気全力でしないと部屋中がお肉焼いた煙で充満します笑!
【火入れの科学】強火で焼き、アルミホイルで「休息」させる
繰り返しになりますが、「フライパンで焼いて」ではなく、「アルミホイルで余熱で」お肉の中に火を入れます。

お肉が焼き上がったらアルミホイルの上において二重に巻きます。
アルミホイル2枚で巻くことでしっかり余熱で中に火が入ります。

私はアルミホイルに巻いたあとはバットの上においてコンロの近くに置いておくことが多いです。
今回3分くらい焼いたので、倍の6分以上は休ませたいところです。
付け合わせのブロッコリーステーキでわちゃわちゃしたので結局10分弱休ませました。

【仕上げ】アロゼ:バターの泡で香りをコーティング
休ませたお肉がこちらです。
私は初めて乾燥させたお肉を焼いたときに、ここで感動しました。
そう、ドリップが全然出ていないんです!
ステーキを焼いたことがある方ほどわかると思いますが、通常だとここで赤いドリップが底に溜まってるんです。
旨みである肉汁をしっかり受け止めてくれている感じがたまりませんね。

この後はアロゼ(バターで香りつけ)ですが、ここで大事なポイントです。
バターでアロゼする前に、必ずお肉を再度拭いてください!
ここで表面を拭いておくことで仕上げにキレイな焼き色がつきますし、何よりバターが跳ねて怖くて熱い思いをすることがなくなります。両面しっかり拭きましょう!

洗った鉄フライパンにバターを15グラム〜20グラム入れて強火でキャンキャンにします。
焦がしバターっていうくらいなのでちょっと焦げても大丈夫です。バターは多めの方が美味しいです。

バターが溶けたら拭いたお肉を投入して仕上げます!片面1分ずつくらいで大丈夫です。

【実食】断面が語る、ロジカル調理の勝利
焼き上がりがこちらです!焼き上がってすぐに切ると肉汁が出てしまうので、ここでも5分ほど休ませます。

いつもはこのままお皿に盛って、ナイフとフォークで食べますが今回はまな板で切ってみます。
運命の瞬間です。

大勝利です!!

私好みのレア寄りのミディアムで、ビューティフルな火入れが出来ました!

肉の厚みや火力によって仕上がりは変わるので、家庭で焼く場合は中心部まで適切に加熱されているか確認してくださいね!

(写真とったりしてたら焦げてしまいましたが、、)付け合わせのブロッコリーステーキと一緒に!
塩とわさびで食べても美味しいですが、この日はワインの気分だったのでバルサミコソースでいただきました!


メインディッシュと言っても過言ではない、お肉と一緒におすすめなブロッコリーステーキのレシピはこちら!(記事のブロッコリーは焦げずに作れました笑)

まとめ|家ステーキは前日の準備で変わる
今回は、スーパーで購入したオージービーフのイチボを、前日から塩をして冷蔵庫で乾燥させ、鉄フライパンで焼きました。
私がこの方法で特に大事だと感じているポイントは以下です!
- ポイント
- 肉の表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭く
- 前日に塩をして、ラップをせず冷蔵庫で乾燥させる
- 鉄フライパンをしっかり予熱し、表面に短時間で焼き色を付ける
- 焼いたあとはすぐ切らず、しっかり休ませる
- 最後にアロゼして香りと焼き色を仕上げる
特別なお肉を用意しなくても、前日から少しだけ準備して焼き方を変えるだけで、普段の家ステーキはかなり変わります!
「明日はステーキを食べよう」と決めた日には、ぜひ前日の下処理から試してみてください!!
最後までご覧いただきありがとうございました!
